中小企業では、節税対策として意図的に赤字決算にすることがよくあります。
赤字決算にすることで、法人税がほぼかからなくなり、税負担を減らせます。
赤字にするための方法としては、役員給与を増やしたり、短期間で減価償却できる資産を購入したり、年度末に広告予算を多めに出すなど、さまざまな方法が。
赤字でも、全体的にはキャッシュがプラスになることもあるので、節税対策として悪いということはありません。
しかし、これが銀行や公的機関から融資を受けるときにマイナスに働くことがあります。
たいてい2期か3期分の決算書類を提示することになりますが、その損益計算書が赤字になっていると、それだけで借入審査に影響が出ることが多いようです。
もちろん、銀行などは赤字だからといってそれだけでお金を貸さないということもありませんし、節税対策として赤字決算にすることが多いことも理解しています。
とはいっても、やはり決算書で黒字になっているか赤字になっているかは、大きなポイントになります。
黒字が毎期続いているような会社であれば、審査もスムーズに通ることが多いですが、赤字が続いているようだと、返済能力について慎重な審査が必要となるでしょう。
もし可能であれば、わずかでもいいので黒字になるように決算を出しておくと、いざお金を借りるときにスムーズに進められるようです。